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京都市美術館『生誕300年 若冲の京都 KYOTOの若冲』に行ってきたよ。 【ファイルA22】2016.12.02 

【ファイルA22】2016.12.02 京都市美術館『生誕300年 若冲の京都 KYOTOの若冲』に行ってきたよ。

目的は、『樹花鳥獣図屏風 』(静岡県立美術館蔵)!


前回の美術の部屋では、東京の展覧会について書きました。↓

【ファイルA21】2016.04.29 上野にある東京都美術館の『生誕300年記念 若冲展』に行ってきたよ。(その1)
http://blogs.yahoo.co.jp/metoronjr7/56019435.html

(その2)を書こうとしてそのまま放置して申し訳ありません。

私の能力に余る、高度な科学であるSTAP論文の、

ありもしない小保方さんの研究不正というチンピラのインネンレベルの風評を垂れ流し、世界のライフサイエンス界のホープだった故笹井芳樹博士を自死にまで追い込み、才能豊かな小保方晴子さんの研究を閉ざした、下劣なSTAP騒動の記事を書くにつれ、


STAP論文を読みもしないというより、読む能力も理解する能力もないメディアの連中が、無責任で怪しげな似非科学ネット情報、異常な誹謗中傷、人格攻撃を不可侵の真理として扱い、

世界の一線で活躍なさっている偉い先生方の合理的な反論、説明は、ひん曲げられ、嘘報道がなされるという、

もうリ・チョン氏の祖国に君臨した毛沢東の文革における、頭の悪い紅衛兵が知識人に三角帽を被せて、

衆人環視の中、罪状を書いた紙を首から下げさせ、吊し上げ、乱暴狼藉を働き、粛清した情景とそっくりで、書くべきことはたくさんあるのに、筆を進めるたびに、吐き気と憤怒をとの戦いを強いられるこの記事は遅々としてすすみません。


そうこうしているうちに、

京都市美術館『生誕300年 若冲の京都 KYOTOの若冲』に行ってきました。

気分転換といえば、今なお地獄の苦しみを味あわれている小保方さんや、そのご家族、STAPのためにひたむきに、そして真摯に頑張ってこられてきた方々、故笹井博士やそのご家族の方のご無念等々を考えると胸が痛むのですが、たまっているガスを適度に抜かないことには、爆発してしまいます。


同展覧会のHPはこちら↓。

http://www.mbs.jp/jakuchu-kyoto/





それで、この京都では10年前に、京都国立近代美術館に観に行ったことがあるのですが、↓

【ファイルA1】2006.10.03 伊藤若冲展『その1』(京都国立近代美術館)
http://blogs.yahoo.co.jp/metoronjr7/20942692.html

今回は京都国立近代美術館の向かいにある京都市美術館に行ってきました。

前回同様、平安神宮の巨大な鳥居をくぐって、行きます。






紅葉の散り時で、空いているのでは?とは思ったものの、多少の行列を覚悟したので、開場まえに行こうと思ったのに、9:00開場の30分遅れ、9:30に行ったら、上野の時のような長蛇の列ができていないどころか、すんなりと入れました。

逆に少し肩透かしです。






(↑ 建物の右側が写っていないのは、建物改装工事が始まって、右側は工事用パネルでおおわれているからです。)

一時間ほど鑑賞して、外に出たら、団体さんは、並んでいましたが、個人入場者は並ぶこと無く入れていました。会場内は徐々に混雑してきました。


ただ、当日券の売り場で、20mほど並んでいました。

最近の展覧会は、人気のものなら、コンビニ等の多目的チケット自販機で発券バーコード・レシートを印刷して、それをレジに持っていったら、簡単に期間前なら前売り券が、それ以降なら当日券が事前に購入できます。コンビニだと夜中でも購入できるので便利です。


今回の例だと、チケット販売は、


セブンチケット、イープラス、ローソンチケット(Lコード:55140)、チケットぴあ(Pコード:767-757)、CNプレイガイド、、楽天チケット


↑ 私の場合はローソンチケットの(Lコード:55140)をメモして、近所のローソンに行き、自販機のチケット購入画面の検索欄に、そのまま『55140』の数字を入力するだけで、購入手続きに簡単に進めました。分からなかったら店員さんに教えてもらえば良いねえ。


この時期に行ったのは、『樹花鳥獣図屏風 』(静岡県立美術館蔵)が観たかったからです。

樹花鳥獣図屏風(右隻)






樹花鳥獣図屏風(左隻)






この美術展の会期は2016年10月4日(火)~12月4日(日)だったのですが、『樹花鳥獣図屏風』(静岡県立美術館蔵)が出展されるのは、そのうちの11月22日(火)~12月4日(日)だけだったのです。


とても見たいと以前から思っていたのですが、静岡に行く機会が無く、ちょうど京都に行きたいと思っていたので、いい機会だと思い、やっとのことで、念願を果たせました。

よかったよかった。


この絵に似ている絵に、プライスコレクションの『鳥獣花木図屏風』があって、今回ご紹介した『樹花鳥獣図屏風』のマス目の神経の行き届いた描法とあまりにも違うので、『鳥獣花木図屏風』は贋作ではないかという人もいるようです。


これについての考察は、以前本ブログで記事にしたことがあるので、そちらをご覧いただくとして、

 【ファイルA3】2006.10.07 『鳥獣花木図屏風』って一体誰が描いた作品?=伊藤若冲展『その3』(京都国立近代美術館)
http://blogs.yahoo.co.jp/metoronjr7/21212608.html

あと、絵によって姿を千変万化する猛虎図について、記事にしたこともあります。↓

【ファイルA6】2007.01.14 猛虎図 伊藤若冲展『その6』(京都国立近代美術館)
http://blogs.yahoo.co.jp/metoronjr7/26969653.html

写真の感じでは、プライスコレクションに比べてこちらの方が、マス目が丁寧に描かれ、端正な代わりに、大人しい絵だという印象を持っていたのですが、


実物は大違い!やはり色彩の氾濫がものすごくて、迫力がありました。

特にクジャク【鳳凰?)の羽なんかうねうねと大胆にうねっていて、まるで、ギリシャ神話のメドゥーサの蛇でできた髪の毛みたいにみえて、衝撃です。

こちらも迫力ある傑作です。改めて、今までの様々な若冲さんの絵をつらつらと思い浮かべて比較すると、この人の画風は千変万化で、ちまちまと細かい描写の絵もある一方で、一筆書きのようにエイヤッ!!と描いたような絵もあります。

ピカソさんみたいにどんどん画風が変化しているのです。

同じモチーフで変化をつけながら描いたりもしています。


やはり、『樹花鳥獣図屏風 』(静岡県立美術館蔵)も、プライスコレクションの『鳥獣花木図屏風』も、若冲さんの作品だという思いを私は強くしたのです。

そもそも、こんな新しい作品を当時の人は理解できなかったのではないでしょうか?

最近までこれらの絵は評価されていなかったのですから、わざわざ贋作を描くのなら、違う作品の方が儲かったに違いないのです。


たとえ違ったとしても、私は誰が描こうが、自分にとって作品が良いと思えればいいので、どちらの絵も観ることができて、とても幸せでした。


ただ、この人気作品が、展示会場の入ってすぐのところにあって、とても混雑して鑑賞に苦労しました。

人気作品は、みんなが疲れる出口前に展示をするのが動線上の常識だと思うのですが、主催者側の配慮を望みたいものです。


それで、若冲さんの絵の画像をネットで探すと、Japan Blogに、このような記事がありました。↓

https://japan.googleblog.com/2015/07/culturalinstitute-mobile.html

Google カルチュラルインスティテュートをモバイルで


 2015年7月28日火曜日
 Posted by: Google カルチュラルインスティテュート チーム
 本日、Google カルチュラルインスティテュートに、新たに日本の美術館 7 館が加わり、

伊藤若冲作「樹花鳥獣図屏風」(静岡県立美術館蔵)をはじめとする 486 点が、新たにアートプロジェクトでご覧いただけるようになりました。


70 億画素のギガピクセルで撮影した「樹花鳥獣図屏風」は、肉眼では見られない細かい筆のタッチまで詳細に見ることができます。


↑ ということで、↓

 Google Arts & Culture のHPはこちら。
https://www.google.com/culturalinstitute/beta/?hl=ja

 Google Arts & Culture の伊藤若冲さんのページはこちら。
https://www.google.com/culturalinstitute/beta/entity/m0g4p75

それで、樹花鳥獣図屏風の(右隻)、(左隻)の

70 億画素のギガピクセル画像は、下記URLで見ることができます。↓


 Animals in the Flower garden (Right-hand screen)
 ITO Jakuchulate 18th century
 コレクション所蔵
 静岡県立美術館
 詳細
 タイトル: Animals in the Flower garden (Right-hand screen)
 作成者: ITO Jakuchu
 日付: late 18th century
 Object Work Type(Japanese): 紙本着色、六曲一双屏風

Object Title(Japanese): 樹花鳥獣図屏風(右隻)

https://www.google.com/culturalinstitute/beta/asset/animals-in-the-flower-garden-right-hand-screen/8QGBpHoNA3IkNg
 Artist Name(Japanese): 伊藤若冲
 タイプ: Color on paper,six-fold screen
 
 同上、

Object Title(Japanese): 樹花鳥獣図屏風(左隻)

https://www.google.com/culturalinstitute/beta/asset/animals-in-the-flower-garden-left-hand-screen/lQGhxJzDx6W9nw

画像右下にあるプラスの虫眼鏡のアイコンをクリックし、

マウスパッドのホイールをぐるぐる回すと、どんどん拡大され、細部まで鑑賞できます。

黒豹さんをクローズアップ。






さらに目の部分を拡大。






70 億画素のギガピクセルの威力です。


でも、本物の持つ質感はどうしようもありません。やはり物のもつ力というのは、凄いと思いました。


それで、春の上野の絵と、今回の絵について、新たに気が付いたこともあって、時間があれば、書いていきたいし、浅草とか、京都について書くことがあります。また、別の企画も…。


小保方さんの巻き込まれた酷い騒動は、私にとっても、大切なことなので、こちらがメインになります。


ということで、厚かましくて恐縮なのですが、気長にお願いいたします。

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上野にある東京都美術館の『生誕300年記念 若冲展』に行ってきたよ。(その1) 【ファイルA21】2016.04.29 

【ファイルA21】2016.04.29 上野にある東京都美術館の『生誕300年記念 若冲展』に行ってきたよ。(その1)

今から300年も前に生まれたにもかかわらず、過激なまでに精緻な写実でアバンギャルド絵画を描いた奇跡の絵師伊藤若冲(いとうじゃくちゅう)さん!


美術の部屋も、京都国立博物館の『国宝 鳥獣戯画と高山寺』展に行ってきたよ。(下) 【ファイルA20】2014.11.01』から大変ご無沙汰しています↓

http://blogs.yahoo.co.jp/metoronjr7/55268715.html

というより、当ブログのアップ自体、久しぶりなので、申し訳ありません。


小保方さんの不可解なネット発の“報道テロ”による“ありもしない、でっちあげられた研究不正”は、

理研OBである、石川智久氏が、当初“小保方さんを犯人とした名指し”でES細胞窃盗混入事件として刑事告発を行ったにもかかわらず、何故か石川氏はちゃんとした説明もなしにこっそり“容疑者不詳”として、告発状を兵庫県警水上警察署に対して提出しそれが受理された件に関して、


兵庫県警は、本件を“容疑者不詳”として書類送検したという事実を持って、


小保方さんの無実は完全に証明されました。


メディアは、今なお小保方さんの説明責任などと愚かな御託をならべていますが、他人様(ひとさま)を不正研究者呼ばわりするのなら、当然のことながら、その証明責任は不正研究者呼ばわりした側にあります。

完全な証拠が示せなければ侮辱であり、誹謗中傷であり、名誉棄損です。


例えば、皆さんが、他人から、身に覚えのない泥棒呼ばわりをされて、『泥棒をしていないなら説明責任を果たせ、泥棒をしていないという証明をしろ』などと因縁をつけられたらどうします?

怒りますよね?普通。

本来“証明する義務”があるのは、“泥棒呼ばわりした方”なのであって、それもできないうえに、その連中の尻馬に乗った他人が警察に刑事告発しても、『だれかが泥棒したことはほぼ確実なのだが、誰が犯人か特定できない』として“容疑者不詳”で書類送検になったとします。

この場合、普通なら、貴方は『警察すら容疑者を特定できないのに人を泥棒扱いして、この責任はどうとってくれるのか?!』と自分を泥棒呼ばわりした無責任な人間に対して責任を追及しますよね?!

メディアはこんな簡単なことも分からない人権感覚の持ち主の集合体なのでした。


この件に関する怪しげなポール・ノフラーという准教授を中心にしたネットの無責任なインチキ情報に無批判にダボハゼのように疑義疑義と食いついたメディアの報道テロ、理研のでたらめな対応、自分たちの研究の首を絞めることになるはずのこの騒動に積極的に加担した科学者、それを傍観していた無責任な科学者、ネット上で、組織的な誹謗中傷を行った連中、STAPについて何も理解していないのに小保方さんが研究不正を行ったという嘘を信じた烏合の衆、及び無責任な世論、並びに文化人の発言等々、この騒動の輪郭とその責任がかなり明瞭になってきたので、連載は続きそうです。


私自身の些事に紛れたのと、小保方さんの事に関する記事がさらに膨大になりそうなので、当ブログは、長いお休みをいただいていたにもかかわらず、その間も、ありがたいことに結構なアクセスをいただいていました。


どうやら、例のNHK連続テレビ小説『あさが来た』五代様ブームで、五代友厚に関する北浜証券取引所の記事にお越しになられた方と↓。

五代友厚さんは、大阪経済近代化の功労者。 【ファイルT202】2014.01.12 
http://blogs.yahoo.co.jp/metoronjr7/54717262.html

最近は今回の『生誕300年記念 若冲展』に興味を持たれた方のアクセスが多かったようです、

とりわけ、

 【ファイルA3】2006.09 『鳥獣花木図屏風』って一体誰が描いた作品?=伊藤若冲展『その3』(京都国立近代美術館)
http://blogs.yahoo.co.jp/metoronjr7/21212608.html

 と【ファイルA6】2007.01.14 猛虎図 伊藤若冲展『その6』(京都国立近代美術館)
http://blogs.yahoo.co.jp/metoronjr7/26969653.html

のアクセスが多かったようです。


そういうこともあって、時間ができたので、頭の整理のためのリフレッシュとご報告もかねて、さっそく表記の展覧会にゴールデンウイーク前に行ってきました。

今回は若冲の代表作ともいえる、以前から観たかった、京都・相国寺(しょうこくじ)所蔵の「釈迦三尊像(しゃかさんぞんぞう)」3幅(ぷく)と、宮内庁所蔵の「動植綵絵(どうしょくさいえ)」30幅が出品されるのです。


生誕300年記念 若冲展 The 300th Anniversary of his Birth: Jakuchu

2016年4月22日(金)~5月24日(火)

同展覧会ホームページはこちら。↓

http://www.tobikan.jp/exhibition/h28_jakuchu.html

同ホームページより画像引用






それで、以前絶賛した、プライスコレクションの『鳥獣花木図屏風(ちょうじゅうかぼくずびょうぶ)』ですが、

 右部分





 左部分





↑ 今回の展覧会にもこの作品は展示されています!!!

同展覧会のサイトでは扱いが小さいので、最初、てっきりこの傑作の出展は無いものとあきらめていたので、喜びも増そうというものです。

↑ この作品は、宇多田ヒカルさんの『SAKURAドロップス』のプロモーションビデオで、紀里谷和明氏によってCG化されていたりして、すっかり有名になりジャンル・世代の垣根無しに人気を誇っています。

『宇多田ヒカル - SAKURAドロップス』の動画はこちら↓

https://www.youtube.com/watch?v=jYDM0sYfqnM

この屏風絵については、以前もご紹介したように、この『鳥獣花木図屏風』を『平板で稚拙な模倣作』と断じている先生もいらっしゃるようです。

それで、今回若冲が京都・相国寺に寄進した「釈迦三尊像」3幅と「動植綵絵」30幅がといった、主だった代表作を含めて俯瞰したところの結論で言いますと、やはり『鳥獣花木図屏風』は、若冲にしか描けない絵だと、改めて実感しました。


やはりすごい作品なのです。


どの作品も印刷で観ても凄いのですが、やはり本物は違います。その色彩の鮮やかさや質感は圧倒的なのでした。


それで、ゴールデンウイークは混むと思ったので、急いで行ってきたときの様子をご報告します。


開場は9時30分

入場券は現地で購入してもそんなに並ぶことは無いようですが、あらかじめ用意した方が無難です。【『チケット』をクリック】↓

http://jakuchu2016.jp/#!/ticket

↑ 私はバーコード印刷のオンラインチケットを購入しましたが、結構、コンビニやチケットぴあの入場券をもっている人もいらっしゃいました。


平日、9時05分ごろ到着したら、もうすでにこれだけ並んでいました。↓






ただ、この時間はまだ正門が開いていない状態だったので、上げ底状態です。

9時10頃に門が開いて、敷地内に列が入り、行列が動き出しました。いったん止まって、9時20頃再度列が動きました。

ここで、油断するとどんどん後ろの人が前に割り込んでくるのでご注意を。


どうやら繰り上げ開場したようです。

それで、入場できたのは、9時40頃で、正式開館後10分ですから、思ったより早く入れました。


それで、これから観に行かれる方にアドバイス。


まず、作品鑑賞の順序から。


同展サイトの出展作品と、フロアが載っているページをご参照ください。↓

http://media.tobikan.jp/pdf/20160413_jakuchu_worklist.pdf

フロアの図を転載します。


 地階





 1階





 2階





地階に入場口があって地階展示があり、順次登りエスカレーターで1階、2階の展示室といった鑑賞順路です。

上記の出展作品一覧から、見たい作品の場所を見つけて、その作品から見るのが効率的です。例えば、

『48 鳥獣花木図屛風』が一番観たいという人は、真っ先に『2F 米国収集家が愛した若冲』のコーナーに行ってゆっくり鑑賞し、ショップを抜けてエスカレーターで地階に降り、出口の手前に、再度地階展示室に向かえるようにパーテーションが開いていますから、そこからもう一度他の絵をゆっくり見てください。

【注!!!:再入場は不可なので、この際には絶対出口から出ないでください!】


主だった出展作品は同展特設サイトで、ご覧いただけます。【『みどころ・作品』をクリック】↓

http://jakuchu2016.jp/#!/about

今回の目玉作品は、やはり、1階の『釈迦三尊像』と『動植綵絵』、2階の『鳥獣花木図屛風』です。ペース配分を間違うと、2階の『鳥獣花木図屛風』に辿り着いたときは、既に疲労困憊状態で、おざなりにしか観られなくなってしまいますからね。

そのせいか、この屏風の前はかえって空いていたりします。


人気展覧会はどこもそうですが、例によってショップは混雑していて、レジで並びます。でも、フォーク並びでレジの数が多いので案外と時間はかかりません。

絵葉書等のお土産と一緒に図録を買う人は、図録以外のものを持って並んで、図録は並んでいる通路に山積みになっているので、その前に立っているお姉さんに、レジの順番が来る直前に『図録をください』と声をかけて渡してもらい一緒にレジで会計をします。


図録だけ欲しい人は、地階入場口のところでも売っていますから、そこで買うと楽です。

今回の図録は3000円也。値段も張りますが、これが印刷も美しく、拡大写真もあって、解説も力作で充実している代わりに重くて・・・。でも、買わなかったら後悔すると思ったので、買ってしまいました。

調べると、ネット通販もしていて、宅配料、手数料900プラスの3900円で重さを考えたら、こっちでもよかったかな? ↓【※発送は、5/16日以降になります。】

http://art.nikkei-ps.co.jp/exhibition/exhibition-exhibition/7631/

それで、若冲を堪能して外に出ると、こんなに並んでいました。






と思ったら、さらに東京国立博物館方面に行列は続いています。






こちらの行列は開門前と違って、展覧会場入り口まで続いている行列です。

入場券の“もぎり”のところで、列がストップしていたので、適宜入場制限をかけているようです

もともと、人気がある上に、NHKをはじめ、テレビでも若冲の番組を何度もやっていて、カルチャー系の雑誌でも特集が組まれているものだからかなりブームが過熱しています。

しかも今回の展覧会は、ここ東京都美術館のみで地方巡回展示はやらないので、東京以外のお客さんもたくさんお越しのはずです。


特に相国寺のある京都の人なんか、「何故もともと若冲が寄進して京都にあった作品を、廃仏毀釈で貧窮した寺の足元を見た明治新政府が買い取ったせいで東京にある作品を、わざわざ東京くんだりまで観に出向かなきゃならないんだ」と、ぶりぶり怒りながら並んでいるはずです。


そもそも、この美術館の敷地も徳川家の菩提寺として広大な寛永寺の寺領だったものを上野戦争で焦土と化した上に、廃仏毀釈で新政府に召し上げられて公園となり、博覧会が開かれて1890年 帝室御料地となり宮内省の管轄に置かれ、その後1924年 宮内省から東京市に払い下げられたという経緯から、正式名称は皇室から賜(たまわ)った『東京都 上野恩賜公園』なのですね。


にもかかわらず、お好きな方は、並んでも観る価値はあると思いました。

ただ、京都国立博物館の『国宝 鳥獣戯画と高山寺』展の時のように、絵巻を一列に並んで観るという関門が無い分、行列のはけるのが速いとは思います。↓

http://blogs.yahoo.co.jp/metoronjr7/55268686.html

ですが、やはり、できれば、開門前に並ばれた方が時間的には余裕ができると思います。


とりあえず、先乗り報告まで。


作品については、機会があればぼちぼち記事にしたいと思います。


次回はいきなりですが、『【ファイルA22】2016.12.02 京都市美術館『生誕300年 若冲の京都 KYOTOの若冲』に行ってきたよ。』に続きます。↓

http://blogs.yahoo.co.jp/metoronjr7/56264619.html

京都国立博物館の『国宝 鳥獣戯画と高山寺』展に行ってきたよ。(下) 【ファイルA20】2014.11.01 

【ファイルA20】2014.11.01 京都国立博物館の『国宝 鳥獣戯画と高山寺』展に行ってきたよ。(下)

生きとし生けるものの仏性を、闊達(かったつな)なユーモアで描ききった鳥獣戯画!。

 (上)からの続きです。↓
http://blogs.yahoo.co.jp/metoronjr7/55268686.html

 高山寺(こうさんじ)の宝物を見て奥に進むとまた行列に並びます。

 簡易ポールの赤いベルトでくねくねと小腸のように折れ曲がった迷路を20分ほど並ぶのですが、展示作品の説明や、拡大したパネルを見ながら並ぶので、少し退屈はまぎれます。

一般に国宝の『鳥獣戯画(ちょうじゅうぎが)』として有名で、歴史の教科書にも載っている『鳥獣人物戯画(ちょうじゅうじんぶつぎが)』は、高山寺(こうさんじ)に伝わる紙本墨画の絵巻物です。

現存のものは、甲・乙・丙・丁と呼ばれる全4巻から構成されています。

特に有名な擬人化されたウサギさん・カエルさん・おサルさんなどが描かれている絵は甲巻に含まれています。

一部の場面には現在の漫画に用いられている効果に類似した手法が見られることもあって、「日本最古の漫画」とも称されています。


成立については、各巻の間に明確なつながりがなく、筆致・画風も違うため、12世紀 - 13世紀(平安時代末期 - 鎌倉時代初期)の幅のある年代に複数の作者によって別個の作品として制作背景も異にして描かれたものが、高山寺に伝来した結果、鳥獣人物戯画として集成したものとされています。


世界に冠たる『MANGA』のルーツなのですね。


作者は戯画の名手として伝えられる鳥羽僧正覚猷(とばそうじょう かくゆう)とされてきて、私もそう習ったのですが、それを示す資料はなく、前述の通り各巻の成立は年代・作者が異なるとみられることからも、実際に一部でも鳥羽僧正の筆が加わっているかどうか、正確な所は分からないようです。

館内の説明書きによると、鳥羽僧正作という説は、江戸時代の考証によって唱え始められたということです。

 それにしても、足がだるいねえ。

 それで、やっとこ一列になって順に『鳥獣戯画』の巻物を見ていきます。もうこの頃になると、疲れて絵画鑑賞なんかどうでも良いような感じになってしまいます。

 どうせ図録を買うつもりだし、鑑賞というよりも、本物をこの目で見るという確認手続きのような感じです。

 ゆっくりとはいえ、行列のペースで観るので、ゆっくりと落ち着いて観られたものではありません。

墨痕鮮やかで、修復しただけあって、かなり状態が良いので驚きました。

それで、印象に残った作品をご紹介しましょう。(前期の展示なので、後期は別の作品が展示されるのでご注意を!)

(上)でも書きましたが、仏教の教えは『草木国土悉皆成仏(そうもくこくどしっかいじょうぶつ:涅槃経の言葉)』といって人間や動物は勿論、草木など生きとし生けるものは皆仏性が宿っているのです。

だから、仏性を持った動物の人たちが、いろんなことをして遊んでいるのです。


私は、こういう思想を我々の祖先が持ったことを尊敬します。

よく、ネット上で、半島系の外国人の方々の『荒らし』が、他人(日本人)を動物に例えて侮辱する例が多々みられますが、(私もしょっちゅう被害を受けています)日本の文化にはそういう歪んだ思考回路が存在しないので、本当に違和感を受けます。

日本への抗議と称して、そのためにわざわざ殺した犬の生首を路上に晒したり、日本の戦後の偉人、白洲次郎・正子夫妻と日本人を『朝鮮人の他人を見下す常套手段として白犬にたとえて馬鹿にした』、延々と流れているソフトバンクのCM。このような歪んだ根性をもつ民度の低い民族については以前、本ブログで記事にしました。

 犬の生首を路上に晒して平気な韓国人の記事はこちら。↓
 http://blogs.yahoo.co.jp/metoronjr7/54384778.html

 日本の主権回復に吉田茂首相の右腕として活躍した偉人、白洲次郎氏ご夫妻と日本国民を侮辱するソフトバンクCMの記事はこちら。↓
 http://blogs.yahoo.co.jp/metoronjr7/54353040.html

かの国はもともとが支那の属国で、さらに高麗から李氏朝鮮になって、仏教が弾圧されたので、ああやって、自分より強い人にはぺこぺこ媚びへつらって、自分より弱い人や、外国人(特に黒人)や障害者、生きとし生けるものを平気で見下し差別し、侮辱できるのですね。

高麗青磁は大したものだと思いますが、ああいう手仕事や体を使う技術者たちは、冷遇され、李氏朝鮮になって技術は滅んでしまいました。

 高麗青磁の逸品に関する記事はこちら。
http://blogs.yahoo.co.jp/metoronjr7/52667628.html

朝鮮の素朴な陶器の価値を見出したのは日本人です。


そういった歴史を学ばず、誇るべき漢字文化さえ捨てたこれらの人々から私たちは反面教師として学ぶ必要があります。

朱に交われば赤くなると言いますが、これらの国をひいきにする人は、まさにそんな感じです。遣唐使を廃止した菅原道真公=天神様の顰(ひそみ)に倣(なら)って、ああいう人たちとは付き合わないことです。

そもそも、日本に観光に来る支那人や韓国人は、「これらの文化は、われわれが教えてやった、伝えてやった」と、優越感に浸るためにやってくるのですが、冗談ではありません。

日本の文化は南方の文化も含むいろんな文化との交流の中で影響を受け、また逆に与えながら、日本固有の文化としてハイブリットした世界に類を見ない文化なのです。


まず、この作品。ウサギさん達が、饗応の準備で酒肴(しゅこう)を運んでいます。(甲巻:平安時代)






ウサギ組とカエル組が争う賭弓(のりゆみ)の儀式(賭弓:平安時代の年中行事。勝者には賞品があたえられる)。(甲巻:平安時代)






こっちは蓮の葉っぱで作った弓の的です。(甲巻:平安時代)






 審判役のキツネさんが長い尻尾を旗のように振りながら『ここに当ててね』って言っています。

カエルさんの御本尊を拝むお猿さん。御本尊の左横にはフクロウさんが。(甲巻:平安時代)






 本当に能天気で明るくって、とても愉快ですね。

 よく、こういった作品は権威とか信仰とかいった格式ばったものをカリカチュアライズしたものだという人がいますが、私はそうは思いません。

 こういった闊達(かったつ)で大らかなユーモアにあふれたものとして、仏性の宿る生き物を描いていることがとても微笑ましいし、この作品が国宝だということに、私は大きな価値を見出します。

一方人物戯画もあります。


囲碁に興じる人たちと、お母さんとハイハイする赤ちゃん。(丙巻:鎌倉時代)






 賭けているので、負けた人は賭けた服を取られ、身ぐるみはがれて裸の大将です。
 
 賭けごとというのは夢中になるとすってんてんになってもまだやりたい中毒性のあるものだということは、この絵の描かれた鎌倉時代もそのずっと以前からも変わらないのですね。

 なんか、日本には、いまだにカジノがどうこう言っている愚かな政治家が大勢いて、嫌になります。

首引きをやっています。(丙巻:鎌倉時代)






 お互いの首にひもをかけて引っ張りっこをするんだねえ。むち打ちにならないかとっても心配。ハンマー投げの室伏広治選手なんて、あの首の太さだから、これをやったらば無敵だろうねえ。

こちらでやっているのは耳引きです。(丙巻:鎌倉時代)






 お互いの耳に紐をかけて、引っ張ってお相撲をするのです。痛そうだねえ。
 
 松本伊代さんのような耳の大きな人は、有利なのかな不利なのかな?

 なんか、いまだにテレビのバラエティー番組で似たようなことをやっているのです。人間は進歩しないねえ。

 画像に図録とか使うといろいろとややこしそうなので、よそから画像を引っ張ってきています。

 修復前の物もあるので、実物はもっときれいです。

 本来、平安鎌倉時代の絵に著作権などありません。3次元の彫刻や仏像などの立体造形は、写す角度やレンズの選定、被写界深度や露光、トリミング、照明や陰影の処理などに創作意図が介在するため、撮影者に著作権が発生するのは理解できるのですが、二次元の作品で歴史上の作品に著作権なんてありえないと思います。

 そういえば、私が東洋陶磁美術館で撮影した3次元の陶磁器がURLも引用元も提示されずに、他の方のブログで思いっきり使われていました。

 ということで、最後は図録を買います。

 税込みで2600円しますが、鳥獣戯画全巻の蛇腹折の豆本もついていて充実した内容なので、お勧めです。でも重いしかさばるのが難点だねえ。

 会場の中でお土産売り場が一番熱気があるのは、展覧会の常です。

 図録はレジで渡しますと書いてあったので、レジの長い行列に並んでいて壁を見ると、図録だけ買う人は出口の売り場で買ってくださいという張り紙があったので、出口の売り場に行ったらば、ひとりおばちゃんが、図録以外のお土産をこまごまと沢山ここに持ち込んで会計をしているのです。

 支那語を話しています。

 土産売り場でレジをしてくださいって突っ返してよお!

 ルールをちゃんと守って並んでいるお客さんに悪いでしょ。どこまで支那人に甘いのでしょう。ただでさえマナーが悪いのに、そんなことを許していいわけ?

 それで、その一人だけのために結構待ちました。図録だけ売る対応しかできていないので当然です。

 あと、係の人に、並んでいることについて、ぶうたらぶうたら無理な文句を言っているおじさんは思いっきり大阪弁だったし。

 ということで、私はこれだから人混みは苦手です。

 作品自体はとても見ごたえがあるので、機会があればぜひご覧になってくださいね。

京都国立博物館の『国宝 鳥獣戯画と高山寺』展に行ってきたよ。(上) 【ファイルA19】2014.11.01 

【ファイルA19】2014.11.01 京都国立博物館の『国宝 鳥獣戯画と高山寺』展に行ってきたよ。(上)

国宝とはいえ、漫画を見るのに、90分時間並んだよお!。

修理完成記念 『国宝 鳥獣戯画と高山寺』のチラシ






 2014(平成26)年10月7日(火)~11月24日(月・休)
 京都国立博物館 明治古都館(本館)
 
 HPはこちら。行かれる方は、あらかじめ情報を確認してから行ってくださいね。
http://www.kyohaku.go.jp/jp/special/tenrankai/exhibition20141007.html

 大混雑する紅葉シーズンの前、京都に行ってきました。

 まずは、今開催中の京都国立博物館の『国宝 鳥獣戯画と高山寺』展について。

 この展覧会は、前期と後期で一部の展示作品、場面を入れ替えるので、鳥獣戯画全巻を見たい人は2回行かなければなりません。それで、先に掲載しないとまずいので、他の書きたいことより優先しますね。

 前期=10月7日~11月3日、後期=11月5日~11月24日

 それで、私が行ったのは、前期。

 当然混むと思って、土日祝を避けていったのですが、いきなり嫌な予感。

 京都駅前で、観光案内の人に、国立博物館に行くにはどのバスに乗ればいいか聞くおばちゃんグループがいらして、バス停は行列ができています。

 博物館についたら、やはり長蛇の列。





 館外で70分並んで、館内で20分並ぶんだって。合計90分!うへえ!





 お金を払ったし、看板も見たからこれで勘弁してよお!





 ブログに書きたいので、そういうわけにもいかず、並びました。

 今回の展覧会は京都国立博物館HPによると、こういうことのようです。

 ※    ※    ※

展覧会の見どころ

絵巻の中でも最もよく親しまれ、世界的にも知られる国宝「鳥獣人物戯画」(高山寺蔵)。この展覧会では、朝日新聞文化財団の助成による修理が完成したことを記念して、甲巻から丁巻までの4巻すべてを公開します。あわせて、高山寺中興の僧・明恵(1173~1232)に関わる資料や、国宝「華厳宗祖師絵伝(華厳縁起)」(高山寺蔵)などの名宝の数々をご紹介します。

その1 平安時代のジャパニーズ・ファンタジー

 時代を超えて親しまれてきた国宝「鳥獣人物戯画」は、甲巻、乙巻、丙巻、丁巻の4巻に分かれて伝わっています。

 それぞれ長さ10メートルにおよぶ絵巻物です。

 とくに平安時代に描かれた甲巻と乙巻は秀逸で、甲巻に登場する兎や猿、蛙の人間のようなしぐさからは、かれらの話し声まで聞こえてくるよう。まさに中世日本のファンタジーの世界、現代の漫画の原点といえるでしょう。

 乙巻は動物図鑑のようで、馬や牛といった身近な動物から、麒麟や龍、獏などの想像上の霊獣が自然の景観の中に次々と現れ、ひとつの物語のように展開しています。

その2 修復完了後、国宝 鳥獣人物戯画四巻すべてを初公開

 描かれてから800年が経過した鳥獣戯画は、劣化や損傷に悩まされていました。和紙そのものの劣化や退色、小さな焦げ跡や虫食いの跡、江戸時代の修理で使用された裏打ち紙の雲母が絵に付着した例などです。

 今回の保存修復は、朝日新聞文化財団による文化財保護助成事業の第1号として実施され、平成25年(2013)3月に4年がかりで完了しました。本展は、修復作業中の新発見を紹介しながら、修理後の全4巻を初めて一挙に展示する稀有な機会です。

 ※    ※    ※(以上引用終わり)

 暇なので、ウォークマンで全曲約80分のブルックナーの『交響曲第8番』を聴きながら並びます。足がだるいねえ。

 仲よしな年輩の御夫婦が多いねえ。さすがは京都で、着物を着た女性も並んでいます。

 黒い服の係の方がトランシーバーみたいので連絡をとりあっています。これだけの人をさばくのは、大変だねえ。

 快晴で結構暑くてまいりました。

 飛行機雲が青空を切り裂くように鮮明に見えます、





 トイレで抜けたくなったらば、前後に並んでいる人に、声をかけて入り口横のトイレをご利用くださいって、うへえ!

 それで、数分ずつ数十人単位で入るという入場規制で、70分ほど並んで、やっと館内に入って、

まず、世界文化遺産、栂尾山(とがのおさん)高山寺(こうさんじ)の収蔵物を見ます。

 世界文化遺産、栂尾山 高山寺のHPはこちら。
http://www.kosanji.com/index.html

 高山寺は京都市右京区栂尾(とがのお)にある古刹である。創建は奈良時代に遡るともいわれ、その後、神護寺の別院であったのが、建永元年(1206)明恵上人が後鳥羽上皇よりその寺域を賜り、名を高山寺として再興した。

 鳥獣人物戯画、日本最古の茶園として知られるが、デュークエイセスの唄「女ひとり」にも歌詞の中に登場しています。

 また、川端康成、白洲正子や河合隼雄の著書にも紹介されています。(以上引用終わり)

鳥獣戯画は、高山寺に伝わる国宝なので、高山寺の他の貴重な宝物も鑑賞できるという塩梅になっています。

小さくて、きれいな神様がいらっしゃいました。


重文 白光神造(びゃっこうしんぞう)

 木造彩色 像高42.3㎝





 (高山寺HPより)

 嘉禄元年(1225)、寺の鎮守として、善妙神・白光(びゃっこう)神・春日明神の3社が建立される。8月15日に善妙神像・白光神像が奉納され、翌日、開眼供養が営まれた。

 それが現存する善妙神像と白光神像である。

 3社の中央に据えられた白光神は天竺雪山神といわれ、インド・ヒマラヤの神である。梵名、欝多羅神(うったらかしん)。

 清浄な白身・白衣は雪山を象徴する。十二神の随一であり、3社の上下は、白光神・春日明神・善妙神の順とされた。神像を収める厨子(鎌倉時代)も重要文化財である。(以上引用終わり)
 
 とても小さな神様なのですが、細密な超絶技巧でもって、作られています。海洋堂の神ワザのフィギュアも真っ青です。

 ちいさくて可愛くて、細密繊細という日本の技能者の技と匠はずっと受け継がれているのですね。

こっちは神鹿の御夫婦です。

重文 神鹿(しんろく)

  鎌倉時代 木造彩色 牡鹿(左):像高51.3㎝ 牝鹿(右):像高46.5㎝




 (高山寺HPより)

 狛犬と同様、阿吽(あうん)形の雌雄1対をなす。耳を立て口を閉じている(吽形)のが雄、耳を寝かせ口を開いている(阿形)のが雌である。

 雄の額には枘(ほぞ)差しが見え、狛犬同様有角だったのであろう。明恵の春日信仰に基づき、没後3年の文暦2年(1235)、東経蔵(現石水院)に春日・住吉両明神の御形像が安置される。

 その際に、春日社の神の使いとされる鹿が、狛犬にかえて置かれたものである。膝を折る鹿の姿は、春日社を参詣した明恵に跪いた鹿の逸話(明恵上人神現伝記、春日権現験記絵巻など)を想起させる。

 類例の少ない動物彫刻で、湛慶作ともいわれる。(以上引用終わり)

 奈良公園にいらっしゃる春日大社の鹿の人たちも、神鹿(しんろく)ですよね。

 とっても可愛いねえ。日本人は昔から可愛いものが好きだねえ。

国宝 明恵上人樹状座禅像(みょうえしょうにんじゅじょうざぜんぞう)。

紙本着色 縦145.0㎝ 横59.0㎝





同部分。(図上の賛)





同部分。(明恵上人)





 (高山寺HPより)

  明恵(みょうえ)は貞応元年(1222)に栂尾(とがのお)へ還住(かんじゅう、げんじゅう:もとの場所にかえって住むこと)し、最晩年を過ごす。

 高山寺の後山、楞伽山 (りょうがせん)には、上人坐禅の遺跡【華宮殿(けきゅうでん)、羅婆坊(らばぼう)、縄床樹(じょうしょうじゅ)など】が今も残る。

 華宮殿の西に二股に分かれた一株の松があった。縄床樹(じょうしょうじゅ)と名付け、常々そこで坐禅入観したという。図上の賛によれば、この絵は縄床樹に座る明恵を描いたものである。明恵の近侍、恵日坊成忍(じょうにん)の筆といわれ、明恵の人となりをよく伝える。

 背景には松、岩、藤、小鳥、栗鼠(りす)などが配される。肖像画にしては人物が小さく、人と自然とが拮抗しつつ調和している。

 画面構成が羅漢図に似通い、宋画の影響が見られるという指摘がある。(以上引用終わり)

仏教の教えは『草木国土悉皆成仏(そうもくこくどしっかいじょうぶつ:涅槃経の言葉)』といって人間や動物は勿論、草木など生きとし生けるものは皆仏性(ぶっしょう)が宿っているのです。

それにしても、肝心のお上人様の姿が小さく描かれている肖像画というのは!

この絵からも、明恵上人は『草木国土悉皆成仏』の思想を実践した高僧だったということがわかります。


同じような思想をもった偉人に、イタリアはアッシジの聖人フランチェスコさんがいらっしゃいます。


 フランチェスコ(伊:Francesco d'Assisi、ラテン語:Franciscus Assisiensis、本名 ジョヴァンニ・ディ・ピエトロ・ディ・ベルナルドーネ Giovanni di Pietro di Bernardone、1182年 7月5日 - 1226年10月3日)さんは、フランシスコ会(フランチェスコ会)の創設者として知られるカトリック修道士です。

 フランチェスコさんが求めたものは異端を帰順させたり、いかがわしい聖職者を断罪することではなく、ただ神を讃美し、小鳥やオオカミなどをふくむ神のあらゆる被造物を自分の兄弟姉妹のように愛し、福音を伝え、単純と謙譲の道を歩むことでした。

 フランチェスコさんは、ウサギ、セミ、キジ、ハト、ロバ、オオカミに話しかけて心がよく通じ合ったといわれます。

 魚に説教を試み、オオカミを回心させた伝説が知られ、とくに小鳥に説教した話は有名である。『聖フランチェスコの小さい花』にも、説教を聞く者がいないときフランチェスコは小鳥を相手に説教したという逸話が収載されており、同様の伝承は数多く伝えられているそうです。

 ちなみに、アメリカ、カリフォルニア州のサンフランシスコは、『セント・フランチェスコ(アッシジの聖フランチェスコ)』さんの英語読みで、有名なこの方に因んで名づけられているのです。

明恵上人とアッシジの聖フランチェスコさんは、万物に仏性、神性が宿っているという思想において共通しています。


そういったことが御縁で、1986年11月4日に京都栂尾高山寺とアッシジの聖フランチェスコ教会は兄弟教会の縁組を結びました。

とても素晴らしいことだと思います。

 これらを観るだけでも値打ちがあるねえ。

ところで、20世紀の大作曲家オリヴィエ・メシアンさん(Olivier-Eugène-Prosper-Charles Messiaen)の作曲した6時間を要する歌劇『アッシジの聖フランチェスコ』という作品がありますが、この作品の世界初演は、1983年11月28日にメシアンさんと親交があり絶大な信頼を寄せる世界的大指揮者の小澤征爾さん指揮でパリのオペラ座で行われました。

私はこのことに、なにか因縁めいたものを感じます。


 (下)に続きます。↓
http://blogs.yahoo.co.jp/metoronjr7/55268715.html

アメリカ映画『(ヒースレジャーの)恋のから騒ぎ』に映っていた『阪急電車のTシャツ』 【ファイルA18】2013.07.11 

【ファイルA18】2013.07.11 アメリカ映画『(ヒースレジャーの)恋のから騒ぎ』に映っていた『阪急電車のTシャツ』

阪急電鉄の広報の人、あなた方の偉大な大先輩の菅井汲(すがいくみ)画伯の作品ですよ。

以前の話になるのですが、『トリビアの泉』という番組がありました。

その中で、シェイクスピアの『じゃじゃ馬ならし』を下敷きにしたラブ・コメディーのアメリカ映画『(ヒースレジャーの)恋のからさわぎ【原題:10 Things I Hate About You(1999年)】』の屋上シーンでビアンカ・スタッフォード役のラリサ・オレイニクが着ているTシャツに、『阪急電車』のロゴがあって、『へえ~』ということになりました。


DVD版『(ヒースレジャーの)恋のからさわぎ【原題:10 Things I Hate About You(1999年)】』






問題のシーン。






タモリさんは、鉄道オタクだから、かなり食いついていたのですが、阪急電鉄の広報担当の方も、どうしてこういうデザインが使われているのか分からないということでした。

私はすぐに分かったよ!えっへん!常識だよ!

これは、菅井 汲(すがい くみ:1919年3月13日 - 1996年5月14日)さんという洋画家、版画家の作品です。

実は、私はこの人の作品の大ファンなのでした。


菅井 汲(すがい くみ)さんは、大正(1919)年、神戸市東灘区に生まれました。本名は貞三。大阪美術工芸学校に学んだ後(病気の為に中退)、


1937年から阪急電鉄宣伝課で商業デザインの仕事に就きますが、1952年渡仏。

つまり、昭和12(1937)年から、昭和27年(1952)年に渡仏するまで、阪急電鉄社員としてポスターなどを描かれていたのです。

以前、菅井 汲さんの展覧会に行ったときに、阪急時代の阪急電車のポスターも展示されていたので、それこそ『へえ~』、って感心したものです。


年代からいって菅井汲さんが作成したと思われるポスターです。↓

 阪急電鉄100年ミュージアム号 ポスターギャラリーのサイトより、
http://rail.hankyu.co.jp/archive/100th/
戦後の復興、苦境を乗り越えて。
http://rail.hankyu.co.jp/images/archive/100th/gallery/poster03_03.pdf

左が『神戸線特急運転再開ポスター【昭和24(1949)年3月】』で右が『京都線特急復活ポスター【昭和25(1950)年10月1日】』






いわゆる『阪神間モダニズム』という画風です。


映画のシーンを拡大します。






『○行は速い阪急』の○の部分が判読できません。

それで、『『トリビアの泉』では、これを『急行は速い』って読んでいたんですけれど、阪急電車が速いのは『特急』です。主要路線である阪急神戸線の『急行』は西宮北口~三宮で各駅停車になるので遅いのです。↓

http://rail.hankyu.co.jp/station/rosen.html

別のシーンを拡大すると。






『阪行は速い』と読めます。

ここで注目すべきなのは、大きな『25』という数字です。これは、『25分』ということでしょう。

というのは、上のポスターは、戦後のものですが、戦前、阪急の特急は、920系の投入によって、昭和9(1934)年7月1日から、

大阪梅田~神戸間25分特急運転が開始。


昭和11(1936)年4月に神戸三宮まで延伸したにもかかわらず、同年7月1日から大阪梅田~神戸三宮間25分運行を達成していたのです。この特急運転は、大東亜戦争の戦況が悪化した昭和19(1944)年まで続けられました。


25分の文字がある阪急電車のポスター。






『25』と『阪急電車』いう字体がTシャツとそっくりです。


戦前の昭和9(1934)年7月1日から始まった、大阪梅田~神戸間25分特急運転でデビューした郊外電車の花形、阪急920系。【昭和9(1934)年~昭和57(1982)年】






装備された170kwの主電動機は当時最大を誇っていました。『阪急電車のすべて2010』阪急コミュニケーションズより【山口益生氏撮影】

ですから、このTシャツに使われたポスターは、菅井さんが阪急電鉄に勤務していた戦前戦中の昭和12(1937)年から昭和19(1944)年までの間に製作された作品だということになります。

それで、Tシャツのロゴは、『25分』『阪急電車』『大阪行は速い 阪急』『25分』の部分がプリントされているのだと思われます。ということは神戸三宮駅に貼られたポスターなのでしょう。


菅井さんは渡仏間もないクラヴェン画廊での個展が大きな反響を呼び、たちまちパリ美術界の寵児に。55年から版画制作を開始、生涯に約400点を制作します。59年リュブリアナ国際版画展、65年サンパウロ・ビエンナーレ最優秀賞など数多くの国際展で受賞し、めきめきと世界画壇に頭角を現します。

つまり、ソシエテ・デ・パントル・グラヴール・フランセ【フランス(独立)画家版画家協会 1889年設立】の会員でもある菅井さんは、国際的に著名なアーティストなのです。

だから、菅井さんの作品をあしらったTシャツがアメリカの映画で使われていても、全然不思議ではないのです。

どこかの展覧会で菅井さんの阪急時代の作品が展示されていて、土産で売っていたTシャツを衣装の担当者が手に入れて映画に使用したものか、菅井作品のロゴを組み合わせて新たに作ったオリジナルTシャツの可能性もあります。つまり、このTシャツで、衣装担当者の美術的教養の一端がさりげなく主張されているのです。白いヨットパーカーが不自然なほど広げられていますからね。


菅井さんの渡仏後の作品を御紹介します。


渡仏当初はアンフォルメルの影響を受け、象形文字のような絵を描いていました。


ポスター『Galerie H. Le Gendre』(1957)






1962年頃から作風は一変し、幾何学的な形態を明快な色彩で描いた「オートルート」のシリーズを制作するようになります。


朝のオートルート (1964)






菅井さんは無類のスピード狂で、1967年にドイツ国境近くのナショナル・ルートNo.4路上で、愛車のポルシェを運転中に事故を起こし、一命はとりとめたものの完治までに8年を要しました。

その後、1970年代からは、ほとんど円と直線の組み合わせから成る、より単純化され、無駄を省いた作品を描くようになりました。

モチーフはほとんど機械的に組み合わされ、一つひとつのモチーフが正確に描かれ、高速走行中にもドライバーによって瞬時に把握される必要のある、道路標識にどこか共通したものがあるといわれているそうです。

車でスピード出して、絵のこと考えていたらば、事故を起こして危ないねえ。


『森』:リトグラフ(1971)






『Festival A-P』:油彩・キャンバス, 40x40cm(1972)






『mars』:アクリル、キャンバス(1988)






『LE FLIRT A 45°(男女45度のたわむれ)』:レゾネ370のエッチング(1992)






ちなみに、阪急電鉄出身の縁で、かつてパ・リーグに所属していたプロ野球球団、阪急ブレーブス(HANKYU BRAVES:現オリックス・バファローズ)の『勇者(Brave)』のマークもデザインしています。






このようにパリを中心に国際的な活躍をされた菅井汲さんは1971年レジオン・ドヌール・シュバリエ章受章。平成8(1996)年日本に一時帰国していた折に入院することとなり、そのままその年に帰らぬ人となりました。享年77歳。紫綬褒章受章。

ということで、世界的に著名な画家、菅井汲画伯のお話でした。海外では著名なのに、日本ではあまり知られてないアーティストって結構いらっしゃいますよね。せめて阪急の広報担当の人は覚えていてほしいものだねえ。

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